おうち時間を充実させてくれるサービス、家電、エンターテイメントが増えて、
昔よりお店に行かなくなったという人は多いのではないでしょうか。
そんなお客さまをもう一度店舗に呼び戻そうと、
今業種の垣根を越えた店舗づくりをする企業が増えています。
異業種コラボの代表格といえばTSUTAYA+スターバックスカフェ。
今や全国25カ所に展開していて、本だけでなく音楽、映画、家電、陶磁器、
アート、お酒など、店舗によって規模は違うものの、
次々と新しいコラボテーマを取り入れています。
待ち合わせも買い物もデートもできるとあって20~30代を中心に人気が高まり
「ツタバ」という愛称も生まれているようです。
小売業の重鎮・百貨店も新しいコラボ店舗にチャレンジしています。
昔は百貨店の客といえば、
ショッピングの合間にレストランフロアで食事をして…と
1日滞在するパターンがほとんどでしたが、
目的買いの客が多くなり滞在時間の減少や回遊性の低下が課題に。
そこで東京のとある百貨店では、
スポーツウエアのフロアで客数が減る時間帯に
仕事帰りの女性に向けたヨガの体験教室を企画。
ヨガを楽しんだあとはお友達とヨガウエアコーナーで買い物をして、
ついでに食事をしていくという流れを作っています。
そして、注目のコラボ店舗として美容院をベースにしたものがあります。
コラボ相手は美容院×カフェ、美容院×雑貨店、美容院×アパレルなどさまざま。
例えば美容院カフェは、先に施術が終わった方はカフェで待っていることもできますし
2人でお互いの仕上がりやアレンジの仕方について話したりと
盛り上がる時間を共有できるスペースとして活躍しています。
カフェはワークショップの開催など飲食以外のスペースにもなるので
来店する理由が、ヘアカット、カフェ、イベント体験と
その都度変わっているのもユニークです。
美容院×雑貨店、美容院×アパレルは
新しい髪型になると新しい洋服やアクセサリーが欲しくなる、と
いう女性心をうまく刺激していて立ち寄る客が多いようです。
コラボレーション店舗は「利便性」や「出会い」に加えて、
地域密着性も出せるので小規模な店舗にも応用できます。
また、既成概念が無くなったことで店舗運営においても
新しい可能性を見つけるきっかけにもなっているようです。
(S・K)